肝臓の右葉に腫瘍があります。手術も可能ですが、動注塞栓術の良い適応です。

手術、ラジオ波治療は適していません。全身化学治療か動注塞栓術が選択されます。

腫瘍（○）があり、門脈への浸潤（→）があり、化学治療または局所的な放射線治療（粒子線治療を含む）が選択され、通常の動注塞栓術は適応外とされていますが、球状塞栓物質を用いた動注塞栓術は可能で、当院では積極的に治療を行っています。

手術後、ラジオ波治療後、全身化学治療後の再発は球状塞栓物質を用いた動注塞栓術が治療の選択肢です。この患者さんは手術後、再発（黄色矢印）し、従来の動注塞栓術（赤矢印）を行いましたが、十分に奏効しなかったため、球状塞栓物質を用いた動注塞栓術が選択肢になります。

肺に転移があり、通常の動注塞栓術は適応になりませんが、気管支動脈経由で球状塞栓物質を用いた動注塞栓術は可能です。

呼吸器症状の改善が治療の目的です。